ユーミン スペクタクル シャングリラⅢ ③2007年07月01日

②の続き

「時のないホテル」
今回のシャングリラの派手な演出の中で一番の目玉と言っても過言ではないと思います。
とにかく、すごかった!!!
見所があちこちにあり、驚きとはらはらと感動の連続。
曲が終わったあとの客席の盛り上がりも一番でした。

通常のコンサートでもこの曲の演出は特別なものがありますが、今まで見たどの「時のないホテル」よりも今回の演出が一番度肝を抜かれました。
歌の世界も特徴的なもので、その世界が見事に再現されていのもすばらしかったです。
曲のはじまり前に、客席からマスクとトランシーバーを持ったスパイのような人たちが現れはじめます。
客席全体を多い尽くすようなノイズのような効果のあるライティングがほどこされ、時折「WORLD NEWS」という文字が浮かびあがります。
ステージにスパイが集まると、いよいよ曲の始まり。
重々しい前奏とともに、真っ赤なトレンチコートを着たユーミンがあらわれます。
そして、中央に設置されたプレートに乗って歌いはじめるのですが、このプレートが左右に大きく揺れながらステージ高く上昇。
その揺れ動くプレートにスパイに扮したアクターが飛び乗ったり飛び降りたりしながら曲は進み、途中でステージ裾からまた別の怪しげな格好をしたアクターがあらわれたり、頭上から大量の新聞のようなものがまかれて舞い飛んだり。。。
かと思うと、一瞬にして、それまでのトレンチコート姿から、イスラエル風の白い衣装に早変わりするユーミン。
執拗にユーミンをつかまえようとするスパイですが、天井から降りてきた縄はしごに飛び乗り、ユーミンはそのまま天井へと消えていきます。
ステージ全体で、炎が吹き上がり、花火がばんばんはじけとび、クライマックスを迎えようとするところで、ひとり天井近くまで上がりきったプレートからスパイが下のステージめがけて、ダイビング!!!
もう、興奮せずにはいられません!!!
とにかく、一時も目を離すことができないほど夢中になってステージを見ていました。

「BABYLON」
時のないホテルでの興奮が冷め遣らないうちに、今度は幻想的で神秘的な雰囲気の曲。
そして、今回の目玉ゲストのひとり、シンクロのデデューが登場です。
他のシンクロアクターがアクトが繰り広げられる中、神々しい曲と、神々しいユーミン、そして神々しいデデューの演技でもうなにがなんだか非現実的な世界にどっぷり(´ー`)

「12階の恋人」
この曲、いまいち思い入れがないため、演技に集中しましたが、たったひとり、女性のアクターがステージ中央でバラの花を1本使ったバランスアクトをし続けます。
あっけらかんとした曲調の中で、ただひとり演技をする女性。
正直、それまでの演出の中で、一番地味に見えます。
しかし、これがまた、なんともせつないというか、釘付けにされるというか、どことなく悲しげな印象を受けました。

「別れのビギン」
時のないホテルのあともあってか、そのあとの数曲、地味な印象がいなめません。
ただ地味でありながら、演技をしてくる人から伝わってくる何かがあるのも確かです。
正直、このあたりのユーミン、完全に脇役です。
天井からぶらさがったゴムベルトのようなものにつかまって、2人の男女が、それこそ曲の世界そのもののように、情熱的なダンスを繰り広げるのですが、優雅にきれいに舞いながらも、ほんとに情熱的。
ベルトに支えがあるのは男性だけで、その男性は宙に浮き、その宙に浮いた男性の力だけで支えられた女性が、宙を舞う姿ははらはらしました。

「Delphine」
デデューの本領発揮といわんばかりの、デデュー、ソロのシンクロ。
曲自体もとても美しく想像力をかきたてられ、ドラマチックで、デデューの芸術的な演技に見事にマッチします。
とにかく、デデューの動きがすごすぎる。
きびきびした演技の印象のあるシンクロですが、全然違う。
なめらかで、しなやかで、体の先の先まで目を見張ります。
指先や足先が動いたあとに、まるで、ほんとにそれこそ妖精が動いたようなきらきらした残像が残るように見えます。
うっとりとしていると、今度はこちらも目玉のひとり、シンクロの武田美保さんも加わり、二人の演技が繰り広げられるのですが、これがイルカのカップル、または人魚のカップルを思わせるような甘いロマンティックな演技で、もう、シンクロを見ているというより、なんか未知の生物を見ているかのような錯覚に陥るほど(´ー`)

「Nothern Lights」
この曲、壮大な感じがしてとても好きですが、なぜかこの曲だけ、ただユーミンがステージ中央だけで歌うってだけのものでした。
オーロラだとか、宇宙的な何かとか、すっごい演出ができそうなものなのに、
何もしなかったっていうのは、客に好きなだけイマジネーションをはたらかせて楽しんでくださいとでも言いたかったのでしょうか。
いい曲であるだけに、シャングリラでただ歌っているだけというのはとってももったいない気がしたのが正直なところです。

「時はかげろう」
壮大な感じの曲が続きます。
サビの部分のユーミンの声の力強さに鳥肌が立ちます。
客席には、4箇所ほど、大きなオブジェのようなものが飾られているんですが、そこでダンサーが踊っていることに気づいたのは随分後になってからでしたorz
なにかあるだろうと思っていたオブジェですが、移動することはありませんが、ステージに共鳴するかのように大きく揺れ動きます。
ステージ上では、舞台が競りあがり、たくさんの噴水が打ち上げられ始め、
その中央で歌うユーミンが神々しくてファンとしてはたまりません。
壮大な曲を歌うユーミンはとてつもなく感動します。

「SAVE OUR SHIP」
本当に宇宙的な壮大系曲が続いて失禁寸前。たまりません(>ε<)
ステージには白い世界が広がります。
1曲目と同じようなグランドピアノのセットの上に、ひとりのアクターがポージングしており、その周りを3人のアクターが取り囲むように座っています。
歌に合わせて両手だけで体を支えてバランスアクトをするのですが、白い世界で行われるそれがとても神秘的でなりません。
そして、曲も後半盛り上がりになると、今度は天井から6人ぐらいのアクターがゆっくりと円になって、降りてきます。
ゆっくりユーミンのグランドピアノを取り囲むと、今度は、グランドピアノとユーミンも一緒に、白い帯状の布を広げながら、天井へと戻っていくのです!
きゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!
オムツしていくのがいいかもよ(´ー`)
もう、ユーミンが異世界に帰っていくというか、神になったというか、グランドピアノが落ちないかはらはらしながら見ながら、うっとりしていました。

「SHANGRILAをめざせ」
テーマ曲のようなもので、やっとのりのりの曲がでてきたといった感じです。
もちろん、待ってました!的な曲でもありますが、その前までの神々しい演出から一転、なんとなくぽっととってでた感じがするのも残念な感じはしました。
一番通常のコンサートの演出に近い感じで、バンドメンバーやコーラスも前面にでてきての演奏となりました。

曲が終わると今度は空中ブランコがはじまります。
2列に並んだ空中ブランコで息のあったアクトが楽しめましたが、緊張感というかハラハラ感はいまいち感じられなかったのはその前までの演出が派手だったからかもしれません。

「真夏の夜の夢」
やっとメジャーな曲の登場です。
客席も立ち上がってノリノリで、シンクロ、ダンサー、バンドが勢ぞろいしての派手な曲ですが、なんだか物足りない感じがしたのは、派手な演出ばかり目にしてきたからでしょうか。
派手で盛り上がったのは確かですが、心に残るような感じではないです。

この曲で本編終わり。
「え?もう終わり?」と感じるくらいあっというまに時間が過ぎていきました。
会場からはアンコールを促す手拍子が強く繰り返されます。

「人魚姫の夢」
アンコール1曲目は新曲です。
これも中央でユーミンがただひたする熱唱する感じ。
まだ発売はされていませんが、ちょっと耳にしたこともあってか、新鮮な感動はなく、たんたんときいていたという感じです(´ー`)

「Carry on」
本当にラストの曲です。
今までライティングにはほとんど触れませんでしたが、最初から最後まで、とにかくライティングのすばらしさには目を見張るものがあります。
しかし、ここで頭上からでてきた巨大なミラーボールにあてられた、会場全体を包む白いライティングの美しさはすさまじかった。
とにかく、きらきらがすごい!
最後の方で、デデューをのぞくすべてのメンバー紹介がされ、中央のユーミンを取り囲むように、アクターやらダンサーが円になり、さらにユーミンの神々しさがまし、エンディングにふさわしい壮大な世界が広がります。
そして、曲の最後の最後。
ファンとして最大の喜び、ユーミンの「きゃりお~~~~ん」の絶叫がきけたのには感嘆の声をあげ、鳥肌が立ちました。よかった。すごくよかった(´ー`)

そして、女王ユーミンは立ち去ろうとしますが、オープニングにあった花束のようなものをプール際に静かにおくと、もうひとりの女王デデューが静かに水の中から登場し、またもや優雅に、名残惜しそうな演技を繰り広げて静かにシャングリラは終わりました。

見終わって、ほんとに充実感と満足感はすごかった。
何度も非現実的な感覚を味わいながら、ふと現実に戻された感じが不思議な感じでした。
書き忘れていますが、今回、ユーミンをはじめ、アクターの衣装もどれもすばらしかったことも付け加えておきます。
どの曲も素晴らしいものでしたが、個人的に得に失禁寸前の曲、及び演出は、「グレイス・スリックの肖像」「時のないホテル」「時はかげろう」「SAVE OUR SHIP」「Carry on」ってところです。

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